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ドジョウ放ち健康祈願 諏訪大社下社御射山社祭 きょうまで 下諏訪町
2025年8月27日
数え年で2歳児の健康を祈願する諏訪大社下社の御射山社祭が、26日から下諏訪町武居入原山地籍にある御射山社(奥宮)と秋宮で始まった。ことしは平日開催となったが、家族連れが次々と参拝に訪れ、厄を託したドジョウをひしゃくで放ち、子どもたちの健やかな成長を祈った。きょう27日まで。
新型コロナで中止していた境内での御射山餅販売を再開し、通常開催になって2年目。ことしは2024(令和6)年生まれが対象で、秋宮では父母や祖父母らに連れられた子どもたちが、昼ごろから参拝に訪れ始めた。厄よけ祈とうを済ませた後「ススキのように強く育って」の願いを込めた穂守りやお札、腹掛けなどを受け取った。
境内に設けたドジョウ放流所では、同祭に奉仕する氏子有志の古生会員が、子どもの名前を聞き「人生最初の厄落とし。厄をドジョウに託して流して」と声をかけ、父母や祖父母らに抱きかかえられた2歳児が、ひしゃくに入ったドジョウを放流。竹の水路を伝って川に飛び込む様子を、健康と多幸を願いながら参拝者が目で追った。
きょう27日は御射山社が午前9時から正午ごろまで、遙拝(ようはい)所の秋宮では午前9時から午後4時ごろまで厄よけ祈とうを受け付ける。
同祭は「二百十日」を前にして、台風の被害が少ないことを願い、五穀豊穣(ほうじょう)や天下太平を祈る特殊神事の一つ。近世になり、御射山社がある「原山」の地名から、幼児が腹を病まないように—と健康祈願が加わったという。丈夫な魚とされるドジョウを御射山社では「神池」、秋宮では境内を流れる通称「御手洗川」に放つ。(写真は、厄を託したドジョウを放つ参拝者)