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おとぼけ相撲 堂々千秋楽 諏訪市田辺区火祭り

2025年8月25日


 湖南田辺区「火祭り」の23日夕、「ドスコイなでしこおとぼけ相撲田辺場所」が一日限りで開幕し、奇抜な化粧と着ぐるみで繰り広げる女性たちの取組が、周囲を取り巻く大勢の区民の爆笑を誘った。2023年から続いた土俵も今回が千秋楽。沸きに沸いた最後の舞台に、「地域の活性化を」と一肌着込んだ女性たちは笑顔を絶やすことのないパフォーマンスで輝きを放った。
 JA信州諏訪女性部に所属する田辺区内の女性たちで2007年に発足させた「田辺女性部」(小島博子グループ長)が仕掛け人。コロナ禍の自粛で沈滞ムードを吹き飛ばしたいと、23年の火祭りに、まわし姿のあんこ型の着ぐるみを着用した土俵を繰り広げ、強烈なインパクトを放った。土俵入りに着用する化粧回しは、米袋を芯にアニメキャラクターやこいのぼりなどの刺しゅうを施した衣装部の手作り。各力士は愉快な化粧を施し、取組の演出も滑稽が基本。
 千秋楽に臨んだ力士は、50歳代から70歳代までの14人。中心になる吉澤敏子さんと行司役の太田美保さんが入念に準備した面白おかしいナレーションで、取り組みを進行。後ろもたれや行司の両成敗などのなでしこ力士の取組、なでしこ力士と小学生力士の対戦に加え、金子ゆかり市長や湖南小学校の原潤校長、田辺区長らも参戦してお笑いを振りまいた。
 二所ノ関部屋所属で、岡谷市出身の双子力士、麟虎も特別ゲストで登場。うなぎをデザインした衣装部特製の化粧まわしを贈った。土俵入りの所作を披露したり、4人がかりの子どもたちとも対戦して盛り上げにひと役買った。
 輪になったなでしこ力士らが「マツケンサンバ」の曲に乗り、きらびやかなおんべを振ってフィナーレを飾り、最後まで熱い演出にこだわった。吉澤さんは「この年になって青春時代を味わえた3年間だった。家庭や仕事を持ちながらも、夢中になって打ち込んだことで、私たちの絆も強くなった。年を重ねても、いつまでも支え合いながら暮らしていけたら」と振り返った。(写真は全員が笑顔で「どすこい体操」を繰り広げた)