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夜空を焦がした大輪の残骸にまさかの題字

2025年8月19日

 諏訪湖祭湖上花火大会を数年ぶりに桟敷で見物した帰り道。ふと足元に落ちていた球面の残骸を拾うと、見たことのある字体が目に飛び込んできた。背景のデザインといい、これは明らかに「市民新聞」の題字の一部だ。火薬を仕込んだ尺玉に、古新聞などの紙を貼り付けて球体に仕上げていく映像を見たことがある。湖上でさく裂した花火はことし、24セット。非公表だが一説には4万発とされる。多くの破片が花火と一緒に燃え尽きるだろうから、地上(あるいは湖面)に到達するのはごく一部。何万人もの観客がいる中、足元に偶然落ちていた破片を拾って、そこに自分が勤めている新聞社の題字を見つける確率は…。きっと天文学的な数字だろう。破片を見つけてはしゃいでいた横で、パートナーは冷静に「あら、縁があるのね」だって。(坂)