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参道南を庭園風に 諏訪大社下社秋宮の境内整備が完了
2025年7月17日
諏訪大社は、下社秋宮鳥居から神楽殿に向かう参道南側を庭園風に整備し、15日から参拝者に開放している。願い事を書いた絵馬がかけられる「絵馬の回廊」を設けたほか、石畳を敷いて歩きやすくし、散策できる環境に整えた。
境内整備の一環で2024年秋に工事を始め、うっそうとした林だった参道南側に、木造片屋根で延長約20メートルの絵馬の回廊を設置。5月の大型連休に一時的に開放したが、その後再び立ち入り禁止にして、社務所横を通って鳥居西側の千尋池に注ぐ水路「御手洗川」の改修、ツツジやモミジなどの植栽、石畳敷設などの工事を継続してきた。
回廊で北側を囲まれた庭園中心部は、ハート型をした魔よけの「猪目(いのめ)」模様に整備。石の「お立ち台」を置いて、猪目の形が見られるようにした。庭園の社務所側にある竜の口から温泉が注ぐ手水舎も、山王台に置いてあったものを移設して1基増設し、口から出る温泉と水が切り替えできるようにした。
一連の境内整備は23年秋に着工。鳥居前水路の土砂上げや、鳥居横を庭園風に改修するなどした。今回の整備で石畳をたどって鳥居横の庭園と結ばれ、参拝後に一帯の散策が楽しめる環境に生まれ変わった。整備面積は約400平方メートル。回廊を含む庭園は、夜もライトを点灯して入れるようにしてある。
大社では「参拝の皆さんに、絵馬に願い事書いて回廊にかけたり、散策を楽しんでもらいたい」と話している。境内整備は今後も継続するという。(写真は、石畳が猪目の形に敷設された庭園中心部。後ろが絵馬の回廊)