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辰野町で「横川の蛇石の日」
2025年7月14日
辰野町川島の横川川にある国天然記念物「横川の蛇石」や近くのキャンプ場で12日、蛇石に親しむ催し「横川の蛇石の日」が開かれた。地域の住民有志による恒例イベントで、コロナ禍で中止が続いていたが、ことしの干支(えと)の「巳(み)」にちなんで6年ぶりに復活。蛇石のコケ落としなどが企画され、町内外から多くの人が集まった。
蛇石は細長い灰褐色の岩脈に白色の石英脈が規則的に貫入し、蛇のしま模様のように見えるのが特徴。コケ落しには約20人が参加し、たわしやブラシで岩を磨いた。横川川の清流に足を入れ、涼を感じながら取り組む人もいた。小学6年の児童は「近くで見ると大きいと感じた。本当に蛇みたいだった」と話した。
太鼓演奏、マスつかみ、蛇石にちなんだ菓子の販売、周辺の国有林のトレッキング、川島の風景写真の展示なども行われた。開会式では、1963年7月に川島を襲った豪雨災害の犠牲者10人に黙とうをささげ、追悼した。
これまでは住民有志の蛇石愛護会が中心になって企画していたが、今回は町地域おこし協力隊や川島の「かやぶきの館」も加わり、開催委員会を組織。根橋正美代表(76)は「みんなで磨き、蛇石がきれいになった。多くの人に見に来てもらい、巳年の蛇石が盛り上がればいい」とした。
(写真は、蛇石に付いたコケを落とす参加者たち)