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巳年に復活「蛇石の日」 辰野町で6年ぶり12日に
2025年7月4日
辰野町川島、横川渓谷の国天然記念物「横川の蛇石」に親しむ催し「横川の蛇石の日」が12日(土)、蛇石キャンプ場で開かれる。新型コロナの影響で2020年度から見送られていたが、巳(み)年を切っかけに6年ぶりに復活。蛇石のコケ落としや大蛇をモチーフにした絵を描く企画、付近を歩くトレッキングなどを用意し、魅力を知ってもらう。
これまでは川島の有志でつくる蛇石愛護会が主催していたが、会員の高齢化も理由にコロナ禍後も再開を断念していた。今回は同会を母体に、かやぶきの館や町地域おこし協力隊と連携した「開催委員会」を発足。復活を機に内容を充実させた。
メインの一つが午後2時から行うコケ落とし。川島出身の町職員でつくる「いわかがみ会」が年1回作業していたが、ここ数年は掃除できていないといい、計画した。蛇石がある横川川に入ってもらい、こびり付いたコケをブラシでこすって落とす。
午前10時〜午後3時。太鼓演奏やキャンプ場近くの沢で行うマスつかみ、ヨガ体験、まき割り体験、「いいまちたつの知らせ隊」による写真展なども企画。おやきや焼き菓子、カレーなどの販売もある。1963年に川島を襲った豪雨災害で亡くなった人の慰霊もする。
愛護会の根橋正美代表(76)は「巳年に合わせて復活させた」とし、「蛇石は国の天然記念物に指定されて85周年。川島にとっても、町にとっても貴重な財産。催しを通じて川島の自然、人々のなりわいを知ってもらいたい」と来場をアピールしている。
催しは本紙を含む市民新聞グループなどが後援。小雨決行。入場無料。
※横川の蛇石 黒色の粘板岩の中に褐色の閃緑岩が入り込んで形成された岩床に、白色の石英脈が規則的に貫入している。これがヘビの斑紋のように見えるのが名前の由来。1940年に国天然記念物指定。川島には蛇石にちなんだ民話も伝わる
(写真は、催しのPRチラシを持つ根橋代表)