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岡谷蚕糸博物館 来館30万人突破
2025年6月10日
岡谷蚕糸博物館は8日、リニューアル開館以降の来館者数が30万人に達した。記念して同館でセレモニーを実施。関係者は、シルク岡谷の歴史と文化を伝える重要な施設の更なる発展を願い、気持ちを新たにした。
同館は1964年10月15日に開館。2014年8月1日に現在地に移転し、リニューアルオープンした。
この日、来館30万人目となった東京都国分寺市の小学校教諭の男性(50)が早出一真市長らとくす玉を割り、共にお祝い。男性は担任を務める同東村山市の小学3年生の学級で飼育する蚕をもらうために来館。同市を含む多摩地域は養蚕が盛んだった歴史があり、社会科や理科の教材に使って「蚕を成虫まで育てるか、糸を取るか、生き物の命を考える切っかけ」づくりへの活用も考える。蚕の幼虫をかたどった縫いぐるみや、繭玉で作った花束を記念に受け取り、「児童に早く見せたい」と喜んだ。
来館30万1人目の記念品を受け取った、岡谷市湊で古民家民宿を営む人(32)は宿泊客と来館。「記念すべき機会に来館できてうれしい。岡谷の歴史、文化の継承と発展につながる施設。今後もお客さまをお連れしたい」とした。このほか、29万9999人目の女性(48)=埼玉県=にも記念品が贈られた。
早出市長は、記念すべき瞬間に立ち会った来館者に感謝し、「日本の近代化を支えた歴史と文化を継承する博物館の発展を願う」とあいさつ。髙林千幸館長は取材に「1日平均100人が訪れてくれた。大変うれしい。今後もバラエティーに富んだ企画を展開し、岡谷をPRしたい」と意気込み、「岡谷を訪れた際はぜひ蚕糸博物館へ」とより一層アピールした。(写真は関係者と共にくす玉を割る来館30万人目の男性=右から2人目=)