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下諏訪駅前通り拠点に幕 18年続く女性の集い「サロンしもすわ」

2025年6月2日


 女性を中心とした集いの場を提供する「サロンしもすわ」が5月31日、18年構えたJR下諏訪駅前通りの拠点を閉めた。かつては勉強会を開いたり、定食を振る舞ったりしたが、元町議で代表の樽川通子さん(御田町)が96歳となり、35人ほどの会員も高齢化。1カ月の休みを挟み、7月1日(火)から樽川さんの自宅一部をサロンとして開放する。
 サロンは2007年4月、女性が気軽に集える場所を提供しようと始まった。樽川さんは、女性の議員輩出や政治参加に力を注ぐ立役者。女性たちが一歩も二歩も育つように—と、各界の講師を招いた講演会「あの人の話を聞く」を毎週開き、地元の人に安く食べてもらおうと手製の定食を提供してにぎわった。
 全国各地の議員も樽川さんを訪ねて来て、「政治家と一般の人が集う場だった」と樽川さん。想定より地元住民の利用が少なかったとして「全国の先駆けになると思ったけれど—」と嘆きつつも、食事を作れば多くの人に喜ばれて「会員の力がないとできなかった。努力と協力に感謝」と振り返る。
 元は閉店して長年たった衣料品店を改修して始めたサロンで「思い出もあるし、離れるのは寂しい」としつつ「やりつくした」と話す樽川さん。それでも「できる限り世のため人のために尽くしたい」と自宅で継続する。
 午後1時から6時ごろまで開放する予定で、「毎日開きたいと思っている。政治を語る場ばかりに思われたかもしれないけれど、『腰が痛い、足が痛い』みたいな日常の話ができる場所。気楽に来てほしい」と話している。(写真は、多くの人が交流した駅前通りの「サロンしもすわ」と樽川さん左)