NEWS
箕輪町が10年前のタイムカプセル開封
2025年5月23日
箕輪町は22日、2015年の町発足60周年記念事業で封印し保管していた「未来へのタイムカプセル」を町役場で開封した。当時町民が寄せた約670通の手紙は26日(月)以降に記載の宛先に発送し、10年の時を経て投函(とうかん)者などの元へと届けられる。発足70周年のことしは、新たにメッセージを募り、タイムカプセルに封印する記念事業を計画している。
町は15年の8〜9月、町役場や文化センターに専用のポストを設置して、町民から「10年後の未来」に向けたメッセージやイラストを募った。寄せられた手紙は、同年9月6日の60周年記念祭で幅約70センチ、直径約30センチの円筒形をした、ステンレス製のタイムカプセルに入れ、鍵をかけて封印。町長室で厳重に保管してきた。
白鳥政徳町長がダイヤル式の鍵を開け、タイムカプセルを開くと、幾つもの封筒の束が姿を見せた。同事業に参加した町職員も駆け付け、自分宛ての封筒を受け取った。手紙を読んだ水道課の桑澤卓実さんは「『働き始めたときのことを忘れずに、頑張り過ぎないようにしてください』と書いてある。これは大事」とユーモアを交えながら10年前の自分に感謝し、同封されていた生まれたばかりの子どもの写真を見ながら感慨深げな表情。夫からのメッセージが入っていたという健康推進課の小林陽子さんは「10年後、家族がどうしているのかを思いながら書いてくれてある」と涙ぐんでいた。白鳥町長は「思い出に浸ったり、(10年前の)自分の思いと今の姿を照らし合わせたりできる、いい機会になる」と話していた。
70周年記念のタイムカプセルは、8月から町民に「10年後の未来」に向けたメッセージを募る予定。投函ボックスを役場や70周年記念式典などのイベント会場に設置する。集まった手紙は12月に町文化センターで開くイベントで金属製の容器に入れて封印し、10年間保管する。
両事業に関する問い合わせは町みのわの魅力発信室(電0265・79・3152)へ。
(写真は、10年ぶりにタイムカプセルから取り出された自分の手紙を手にする町職員)