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劇作家藤森成吉を顕彰 来月10日に無声映画上映と講演

2026年4月23日


 諏訪の文化探索隊(石城正志代表)とゆめひろまち歩き部は5月10日(日)午後1時から、無声映画上映と講演を交えた「劇作家藤森成吉を育んだ諏訪とその時代」を諏訪市小和田の湯小路いきいき元気館で開く。藤森(1892〜1977年)は諏訪市出身の劇作家。上映する「何が彼女をそうさせたか」(78分)は代表作の映画化で、昭和初期に大きな反響を呼んだ。藤森の評伝の執筆者、中田幸子さん(93)=山梨県韮崎市=の講演と合わせ、これまであまり知られることがなかった藤森の足跡や功績に光を当てる。
 藤森は角間の薬種問屋の長男に生まれ、諏訪中学校(現諏訪清陵高校)を卒業。東京帝国大学(現東京大学)独文科で学び、多くの小説や戯曲、詩を執筆した。社会主義運動にも参加し、日本プロレタリア作家同盟の初代委員長も務めた。
 映画「何が彼女をそうさせたか」は鈴木重吉監督で帝国キネマが制作、30年に封切りされた。虐げられた人々に注目し、社会の在り方を批判的に表現したプロレタリア映画。トーキー映画への過渡期にあり、最後の無声映画ともいわれる。
 長年失われたとされていたが、ロシアの国立ゴス・フィルム・フォンドで帝国キネマ創業者の孫が発見。93年に復元され、97年に京都映画祭プレイベント、第10回東京国際映画祭で上映した。2016年の国際会議での上映で生伴奏を務めたサイレント映画ピアニスト、柳下恵実さん(神奈川県鎌倉市)が、諏訪での上映会で生伴奏する。
 当日は、映画上映後に「叛逆する精神 評伝藤森成吉」の著者、中田幸子さんが成吉作品の魅力や特徴、人物像などを語る。柳下さんを交えたトークセッションも企画する。
 石城代表は「諏訪が生んだ作家として多くの皆さんに知ってもらい、作品を手に取ってもらう切っかけになれば」と呼びかける。
 入場料2千円。申し込み、問い合わせはみんなの居場所ゆめひろ(電0266・55・8734)へ。
 (写真、催しへの来場を呼びかける石城代表㊧と楠見春美副代表)