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諏訪湖 過去最長に並ぶ8季連続「明けの海」宣言
2026年2月5日
凍った諏訪湖の湖面が割れてせり上がる「御神渡り」の認定と、神事をつかさどる八剱神社(諏訪市小和田)の宮坂清宮司(75)は「立春」の4日、今季は御神渡りが出現しない「明けの海」になったと宣言した。記録が残る室町時代の1443(嘉吉3)年から数えて82回目で、これで過去最長だった同時代の1507(永正4)年〜14(同11)年と並ぶ8季連続。「小寒」の1月5日から、宮坂宮司と氏子総代がそろって31日間続いた584年目の観察はこの日で終了した。
最後に御神渡りが出現したのは2018年で、宮坂宮司によると明けの海は平成以降で29回目、01年以降では19回目。室町から大正時代までは9割、昭和は7割、平成では3割ほどの割合で御神渡りが出現している。
今季は1月26、27両日に3季ぶりとなる全面結氷と認定されたものの、以降は結氷しても波や風、陽光にさらされ、日を追うごとに結氷範囲は狭まっていた。観察最終日の午前6時半過ぎ、観察場所の諏訪市豊田の舟渡川河口付近の気温は氷点下8.5度、水温2.5度、風のない快晴。河口側は岸辺から3メートルほどまでで厚さ180ミリの寄せ氷を採取できたが、岸から15メートル先は開き、湖心は150メートルほどの薄氷が広がる程度にとどまった。
終了後、宮坂宮司は芽吹き始めた湖周の小枝を手にしながら、出現の前提条件になる氷点下10度が3回しかなかった今季について「寒くなると思ったが、昨季と同じで極度には冷えなかった」とした。明けの海の連続記録が最長に並んだ現実に「室町時代の8年間をどう読むかは、研究者が調べてくださっている。参考にしながら、ことしまでの8年間のことを記録にとどめたい」と言葉を紡いだ。
今後も有志による観察は続けるが、状況が変わらなければ14日(土)に八剱神社で営む「御渡注進奉告祭」、諏訪大社上社本宮(諏訪市)で執り行われる注進式でそれぞれ神前に奉告する。岡崎広幸大総代(64)は共に見守り続けた関係者やファンに感謝し、「あと数歩のところで残念だったが、寄せ氷の上で観察できたのは忘れられない思い出。(湖に)落ちないよう命綱を持っている人もいたが、命綱でも頼みの綱でもなく“絆”が生まれたことが一番」と笑顔で締めくくった。(最終日の観察で観察後に記念撮影に納まる宮坂宮司と氏子総代たち。背景に写り込む諏訪湖の沖合は水面=みなも=が揺れていた)
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