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蚕から絹へ克明に記録 岡谷蚕糸博物館で米山悦朗さんが写真展

2026年1月19日


 神奈川県鎌倉市の写真家、米山悦朗さん(90)の写真展「カメラのファインダー越しに見た絹」が、岡谷蚕糸博物館で開かれている。全国の絹織物産地や養蚕、製糸の現場などに足を運び、蚕や繭、着物と携わる人々などを収めた55枚をA3ノビからA2までのパネルで展示する。2月15日(日)まで。
 米山さんは二科会写真部会員、日本写真作家協会員などで、2002年に総合商社を退職後、本格的に撮影を始めた。国内外で撮影をしてきた。近年は同館の協力を得て、全国の養蚕や絹織物産地を継続して取材。15年から計21回、同館で作品を展示している。
 今回は同館での展示の集大成として、過去20回で紹介した中から作品をよりすぐった。蚕が卵からかえる瞬間や桑を食べる様子などの生態、手作業での製糸の様子などが収められている。ユネスコ無形文化遺産の結城紬(つむぎ)や県内の上田紬など、全国各地の絹織物も取り上げ、産地で連綿と受け継がれている染め、模様を施す技法、職人らの姿を発信している。
 会場には、写真で紹介する紬などの着物6着も展示。同館は「絹をつなげている人たち、出来上がった糸や製品の素晴らしさ、美しさが伝わってくる展示になっている」と話す。
 米山さんは「日本の伝統的な産業を記録に残したいと始めた仕事。一般の人にこういう着物が存在するということ自体を分かってほしい」と語り、取材と同館での展示について「これからも続けていきたい」とする。
 開館時間は午前9時〜午後5時。2月11日を除く水曜と、祝日の翌日は休館。入館料は一般530円、中高生320円、小学生170円(諏訪地域の小中学生と岡谷市内在住、在学の高校生は無料)。問い合わせは同館(電0266・23・3489)へ。
 (写真は、絹織物産地などを記録した写真と米山さん)