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昨年の山岳遭難358件で3年連続過去最多
2026年1月11日
県警は、2025年に県内で発生した山岳遭難の状況(暫定値)をまとめた。総件数は前年より37件多い358件、遭難者は42人増の392人となり、いずれも1954年の統計開始以降、3年連続で最多となった。現在は冬山シーズンのただ中にあり、県警山岳安全対策課は「冬は経験と体力が必要な高度な登山になる。装備や自身の力を見つめ直して入山してほしい」と警鐘を鳴らす。
全県で死者は51(茅野署管内4)人、行方不明4人(ゼロ)、負傷者171(22)人、無事救出166(11)人だった。
茅野署などが管轄する八ケ岳連峰分を見ると発生は39件、遭難者40人。行方不明はなかったが、死者5人、負傷者21人、無事救出14人となっている。
山域別では北アルプスが最多で213件と全体の約6割を占め、八ケ岳連峰の39件が続く。態様別では転落・滑落94(茅野署管内6)件、転倒90(14)件、疲労凍死傷58(3)件、道迷い34(3)件など。年齢別では60歳代以上が191人で約5割を占める。
同課は増加の要因について「体力、経験に見合わない山を選んでいる人が多い。60歳代以上の遭難者が多く、退職して登山を趣味で始めたり、体力づくりで登り始めたりする人が増加傾向にある」と分析。「初心者は経験者と行動し、冬は必要なアイゼンやピッケル、手袋などをしっかり備えて入山してほしい」と呼びかける。
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県警山岳遭難救助隊と茅野署、県山岳総合センター、県、諏訪地区山岳遭難防止対策協会などは10日、八ケ岳美濃戸口(茅野市、八ケ岳山荘前)と天狗岳登山口(同市、唐沢鉱泉前)に冬山登山相談所を設置。登山者カードの受け付け、行程案内や装備チェックなどを通じて登山者に注意を促した。
入山者が増える大型連休や年末年始、季節ごと実施する恒例の活動。美濃戸口には登山計画書を直接提出した人や、事前に電子申請した登山者が続々と到着した。遭対協会員や署員ら10人は「大寒波が来ているので引き返すことも念頭に置いて」「どんな日程で帰りますか」などと声がけし、計画や装備が十分かどうかなど安全を確認して送り出した。
単独で30年ぶりに赤岳に登るという埼玉県の人は「八ケ岳は静かで自然を存分に満喫できる。こうして入山者を見守ってくれるのはありがたく、無理のないよう慎重に登りたい」と行者小屋へ向かった。同署山岳遭難救助係は「最新の情報に触れ、準備を怠らずに(入山を)計画してほしい。体調変化や気象状況を見て、途中下山することも含め慎重に判断して山を楽しんでほしい」と話した。
同署によると、2000メートル超えの八ケ岳連峰には、アクセスが良いことなどから全国や海外から幅広い登山者が訪れる。近年は氷瀑(ひょうばく)を登る「アイスクライミング」も人気があり、登山だけでなくレジャーを楽しみたい人の入山もあるという。(写真は美濃戸口の相談所で登山計画書を記入する入山者)
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