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箕輪町の信州縁起物製作所 正月飾りの製造最盛期

2025年10月31日


 箕輪町沢の信州縁起物製作所で、正月飾りの製造が最盛期を迎えている。来る年の多幸を願い、60〜80歳代の従業員が心を込めてしめ飾りなどを仕上げている。
 設立から約40年になる縁起物専門会社。十数年前まで大手スーパー3社と契約し、年間3万個ほどを製造していたが、現在は従業員の高齢化もあって約4分の1に規模を縮小した。
 ことしは、スーパー1社の県内29店舗で販売される8種類、計3200個を11月中頃に納品予定。ほかに個人商店5店舗分や同社での販売分もあり、一般家庭用のしめ飾りだけで8000個ほどを用意する。
 材料のわらは町内に借りている約20アールの田んぼで生産し、4月のもみまきから、田植え、稲刈りと、縁起物製造の担当者合わせて12人が携わる。製造は9月に開始し、専用の機械でわらをより合わせ、各地の風習に合わせた大きさや形に手で組み立てる。熊手や水回りなどに付ける輪じめ、塩尻や駒ケ根地域でよく見られるという「おやす」なども作り、県内の神社仏閣10カ所余りのしめ縄も注文通りの太さや長さで納める。
 代表の大槻清子さん(78)は「出荷に向け、今一番の追い込みをかけている。良い正月を迎えられるよう、皆さんの幸せと健康を願って作っている」と話す。
 同社での縁起物販売は、12月20日(土)〜30日(火)の午前9時〜午後5時。問い合わせは大槻さん(電090・4153・7142)へ。
(写真は、しめ飾りの出荷に向け作業に励む従業員ら)