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高付加価値の旅行商品を 米国市場開拓へ現地企業招く
2025年10月28日
滞在期間が長く、旅行消費額が高い傾向にある欧州、北米、オーストラリアの旅行市場の開拓に取り組む県は27日、県内に多くの観光客を送り出している米国ニューヨーク州から旅行会社を迎えた現地視察を始めた。県ならではの素材を体感し、現地での体験などを重視する「高付加価値旅行者層」向けの旅行商品づくりにつなげてもらおうと企画。29日(水)まで自然や信仰、歴
史、伝統工芸などに触れてもらう。
訪れているのはニューヨーク州の旅行会社「インダガーレ」トリップデザイナー、キャラ・キガンさん(31)と群馬県の旅行合同会社「コドー」のシャノン・ウォーカー代表(46)。県によると、昨年度の国・地域別の県内宿泊者数の上位は、アジア圏とオーストラリアで米国は4位。割合は4.9%。旅行者は「東京や京都など主要都市だけでなく、ディープなローカル旅行や混雑しない地域での旅、地域との触れ合いを求める傾向もある」とし、開拓要素がある米国に着目して計画した。
初日は、茅野市湖東の田舎料理店「鄙(ひな)の台所 ひなの方」で凍み料理作りを体験。2人は店主の清水壽美子さん(80)=茅野市=から、笹原地区産のエゴマを使った「えごま餅」や同市特産の「寒天デザート」などの作り方や食材について説明を受け、かっぽう着姿で調理に取りかかった。完成後は食卓を囲み、住民との触れ合いや何気ない日常にこそ潜む魅力を感じた。
キャラさんは取材に「来るまでに見た山や、田んぼなどの景色も素晴らしく、当たり前と思っている日常が特別な体験になる」、シャノン代表も「アクセス面が良いのは有利。東京—京都間での周遊も可能で、茅野市は受け皿がしっかりしているのでお勧めできる」と話した。県観光誘客課の担当者は「魅力を肌で感じてもらえた。長野そのものが持つ魅力を、まだ知らない人に届けたい」とした。
この日はほかに笹原地区の古民家も回り、きょう28日は諏訪大社などを訪ねるという。
(写真は、店主の清水さん=中=の手ほどきで郷土料理「えごま餅」作りを体験するシャノン代表=左=とキャラさん)
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