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生産者と消費者が笑顔で交流 町農業祭 1回に集約して初開催

2025年10月26日


 第55回下諏訪町農業祭「畑の恵みが大集合!」は25日、赤砂崎公園多目的広場で開いた。町内生産者が栽培した新鮮な農産物を直売したほか、下諏訪産の米2合の無料配布、菓子のつかみ取り、キャラクターショーなどのイベントが行われ、子どもから大人まで大勢の人が来場した。
 町、町農業委員会、農産物即売会、農技連など町内農業関係者でつくる実行委員会が主催し、第21回JA信州諏訪農業祭下諏訪会場と同時開催。昨年度まで9、11月に2回開いていたが、町内農業者の減少で農産物の出品が少なくなっていることなどから、1回に集約した。
 地産地消による消費拡大などを目的に大根、ネギ、サツマ芋、野沢菜などの野菜やリンゴ、洋梨などを手頃な価格で直売。さまざまな商品が並んだテント前は、販売開始前から長い列ができ、一部の農産物はすぐに売り切れた。販売を通して生産者と消費者が交流する場面があちこちで見られ、セロリとリンゴを買い求めたという70歳代女性は「米の無料配布が目的で来たが、安いので野菜も買った。会場が遠くなったので、できれば街中で開いてほしい」などと話していた。
 農産物のほか、焼きそばや唐揚げ、地元産の大豆を使った豆腐、町の姉妹都市・愛知県南知多町の海産物なども販売。町農業委員会による甘酒や町内で栽培した野菜の漬物の無料配布、ダンスの発表、工作、輪投げコーナーなど、さまざまな年代が楽しめるイベントに人だかりができた。
 実行委員長の宮坂徹町長は「農業を取り巻く環境は厳しくなっているが、町内農家の皆さんが丹精込めて育ててくれた。子どもや若い皆さんに農業の良さに触れてもらい、町の農業を担ってもらう切っかけになれば」と期待していた。
(写真は、新鮮な野菜や果物を求めて大勢の町民が訪れた会場の様子)