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「線の力」表現した油彩 諏訪市の山﨑康子さん個展

2025年10月17日


 日本美術会員などで、絵画サークルの代表も務める山﨑康子さん(78)=諏訪市諏訪=の個展「線の力Ⅲ」が16日、岡谷美術考古館で始まった。岡谷市内で作品を展示するのは初。出会った人をその場で描いたクロッキー150点以上に加え、現れる線を生かした油彩なども並べる。19日(日)まで。
 山﨑さんはこれまでに、身近な人や愛犬などをモチーフにし、諏訪市の変わりゆく街並みも描き続けてきた。家族が亡くなるなどで描きたいものが見つからなくなってからは、生命力や希望などをテーマにした抽象画を手がけてきたという。
 数年前からはジャズのライブセッションに出かけ、出演者のクロッキーを開始。飲食店などで出会った人もモデルに描いてきた。2023年に線の力と題してクロッキーなどを並べる個展を始め、3回目になる。
 会場には、主にA5サイズの紙にサインペンなどで描いた人物画がずらり。「クロッキーにある線の力をタブロー(一枚絵)の中に表現したい」と制作した油彩や風景画も展示する。足を運んだフリージャズのライブセッションの音を動画サイトで聞き、展覧会直前まで描いていたという一枚もある。
 山﨑さんは「自由にやって、形にこだわらない人生もいいと(展示から)伝わると思う。岡谷で開くのは初めてなので皆さんに来てほしい」と話す。
 鑑賞無料。午前10時〜午後6時(最終日は5時)。会期中は山﨑さんが在廊する。
 (写真は、油彩やクロッキーが並ぶ会場と山﨑さん㊧)