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「松林図屏風」鑑賞を 箕輪町郷土博物館で13日まで展示

2025年10月8日


 箕輪町郷土博物館は4日から、国宝「松林図屏風(びょうぶ)」(高精緻複製品)の展示を同館で始めた。町発足70周年記念事業の一環で、東京国立博物館(東京都)の文化財デリバリー「アウトリーチプログラム」を活用した。13日(月=祝日)まで展示し、11日(土)には国立博物館職員による作品解説も計画している。
 松林図屏風は、桃山時代の絵師・長谷川等伯が、故郷の七尾(現・石川県)の海岸を描いた六曲一双の紙本墨画。縦約157センチ、横356センチで、松林と雪山のみの描写。松林の奥行きや漂う霧、移りゆく光など冬の早朝の景色がはかなく消えていく一瞬を切り取っている。
 初日から多くの来館者があり、本物と遜色ない精緻な出来栄えの作品に見入っていた。赤そばの里など観光の途中に立ち寄った茨城県龍ケ崎市の女性(62)は「近づいたり遠目にしたりすると、印象が違って見える。繊細な筆遣いに感動しました」と話していた。
 問い合わせは同館(電0265・79・4860)へ。
(写真は、4日から始まっている国宝「松林図屏風」高精緻複製品の展示)