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作風豊かな84点一堂に 信州版画展きょうから

2025年9月4日


 第51回信州版画展(信州版画協会主催)がきょう4日、茅野市美術館で始まる。3日に同館で開いた審査会で選ばれた受賞作品12点をはじめ、会員や一般計59人が出品した84点を一堂に展示。木版や銅版、リトグラフなどさまざまな手法で制作された力作が並ぶ。7日(日)まで。
 全国規模の公募展で、題材や版種は自由。1人2作品まで募集し、審査員4人が最高賞の信州版画協会賞をはじめとする各賞を決めた。協会賞を受賞した安曇野市の寺嶋孝夫さんの「MovementⅡ」は、版となる物質の表面にインクや絵の具などで直接、絵や色を描き、用紙を当ててプレスする「モノタイプ」という手法で制作されたカラフルな抽象版画。審査した若林文夫会長(83)=千曲市=は「明るく爽やかで軽さがある。自由な表現で素晴らしい」と評価する。
 会場は北信、東信、南信、中信の4地域をローテーションして開くため、南信の同館での開催は4年ぶり。今展は同会と親交がある栃木県版画協会の招待作品や遺作なども飾る。若林会長は「時代の影響を受けながら新しい作風の版画が増えている。自分を空っぽにして素直な気持ちで楽しんでほしい」と話している。
 入場無料。午前9時〜午後5時(最終日は3時)。授賞式は7日午前11時から同館で。
 本紙関係の入賞者は次の皆さん。
▽県教育委員会賞=「霜の詩」中島節子(茅野市)
▽須坂新聞社賞=「みどり紡ぐ」上條京子(岡谷市)
(写真は、会員や一般の力作が並ぶ会場)