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目標に向け努力重ねて フェンシング日本代表土佐さん 箕輪中で講話

2025年7月3日


 箕輪中学校は2日、校長講話のゲストにフェンシングの日本代表として活躍する土佐千乃(ゆきの)さん(23)を迎えた。「県競技力向上対策本部」のメンバーとして、同校フェンシング部員などへのアドバイスに当たる土佐さんは約600人の生徒に対し、「努力を続ければ、かけがえのない財産になる。目標を持って取り組んでほしい」と話した。
 宮下健治校長(55)との対談を、生徒たちが取り囲む形で進められた。「父親がコーチをしていた関係で、小学1年で始めた」と競技を始めた切っかけを述べ、「試合に勝てば楽しく、競技から離れたいと思ったこともあったが、『もっと上を目指したい』とこれまで続けてきた」と振り返った。
 長野県で就職した理由を「2028年に県で開かれる国民スポーツ大会で、地元選手として優勝するため」と説明。「競技生活を通して諦めない心を得られ、多くの仲間もできた。一度決めたら最後までやり抜いて」と訴え、「国スポ後は教員になり、フェンシングで生徒たちに関わっていきたい」と夢を語った。
 土佐さんは秋田県出身。日本女子体育大学を卒業後、長野県フェンシング協会を通じて24年から同本部に所属。町内に在住し、箕輪進修高や伊那北高などでもアドバイスに当たるほか、週末は自身のトレーニングに励む。本年度からは町職員として、教育委員会にも勤務している。
 フルーレが専門で、秋田聖霊高2年時にはインターハイで優勝。近年は日本代表でグランプリ大会に出場し、3月のペルー大会ではベスト32。校長講話は、競技経験者で県協会の理事を務めている宮下校長が「困難や失敗を乗り越え、努力する意義を生徒たちに伝えてほしい」と講師に依頼した。
(写真は、宮下校長=左=との対談形式で行われた土佐さん=右=の講話)