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諏訪圏工業メッセ開幕 340社・団体 製品や技術アピール
2025年6月27日
県内最大級の工業展示会「諏訪圏工業メッセ」(実行委員会主催、市民新聞グループなど後援)が26日、岡谷市内で開幕した。通算24回目、同市での開催は3回目で、企業展示会場の市民総合体育館が国民スポーツ大会に伴う改修を控えることから、従前の秋開催から前倒し。異例の約8カ月という準備期間を経て、かつて製糸業で日本の近代化をけん引したものづくりの街には再び出展者、来場者の熱気が渦巻き、初日から新たな「ニーズ」(需要)や、技術やノウハウなどの「シーズ」を求めて活況を見せた。28日(土)まで。
企業展示は同館、JR岡谷駅前のテクノプラザおかやの2会場としてきたが、今回は同館に集約。テクノプラザは販路拡大ととも
に、メッセのもう一つの側面である「次世代人材の育成」を担う諏訪圏のものづくりや、歴史を学ぶ教育の場として機能を分けた。
約340の企業・団体が出展。初日は同館前で開会式があり、関係者がテープカットで祝った。小林秀年実行委員長(下諏訪商工会議所会頭)はあいさつで「回を重ねるごと注目、評価が高まり、地方開催のメッセでは全国有数の規模。相互関税、保護主義の台頭など不確実な時代を迎える中、総合力を発揮して諏訪のものづくり発展へ努力したい」、6市町村を代表し、開催市の早出一真岡谷市長も「この熱気が、新たな扉を開くエネルギーとなることを願う」などと期待を込めた。
来場者は早速会場に入り、目当てのブースで足を止めると担当者に話を聞いたり、マッチングしそうな自社の技術や製品を売り込んだりした。精密機械器具製造のダイヤ精機製作所(岡谷市)は従来の技術に加え、新たに開発製造に乗り出した医療器具をメッセでは初めてアピール。営業担当の堀川朗次長は「相互間税などの影響は直接的にはないが、リスク回避のために新たな顧客の創出は欠かせない。積極的に売り込みたい」とした。
同館、テクノプラザとも入場無料。午前10時〜午後4時(最終日は3時)。
(写真は、初日から大勢でにぎわう市民総合体育館)