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来月建築家迎えて鼎談 「諏訪のたねプロジェクト」第1話

2025年6月26日


 諏訪地域ゆかりの有志による「諏訪のたねプロジェクト」は〝第1話〟と銘打った、初回の企画を7月19日(土)午後1時半から、JR茅野駅前のベルビア3階「マリオローヤル会館」で開く。「『建てもの』の向こう側には諏訪がある」とし、いずれも建築家で中学生まで下諏訪町で過ごした伊東豊雄さん、茅野市出身の藤森照信さんを迎えてメンバーと鼎談(ていだん)。対話を通じてアプローチは違うものの、作品に通じる2人それぞれの「諏訪」の捉え方に迫る。
 同プロジェクトは昨年、「文化と産業がバランスよく共存し、歴史を大切にしつつ外との関わりも大事にしてきた」諏訪の特長を生かし、内外の人による話から問いを立てようと発足。当初は「諏訪円卓会議」の名前だったが12月に開いたキックオフ企画以降、「既にある諏訪の種(資源)を探し、それを地域と一緒に育てたい」との思いから改めた。
 伊東さんは、主な作品に諏訪湖博物館・赤彦記念館(下諏訪町)、まつもと市民芸術館(松本市)など。建築史家でもある藤森さんは地元では神長官守矢史料館(茅野市)、高部区公民館(同)、独創的な茶室などで知られる。当日は自身の著書「諏訪式。」(亜紀書房)の中で2人について触れ、プロジェクトの発起人の一人でもある文筆家の小倉美惠子さん(川崎市)が聞き手を務める。
 同じく発起人の一人で、川上村出身の映画作家・由井英さん(同)は「下諏訪の伊東さんは(諏訪大社でいえば)下社、藤森さんは上社で同じ諏訪でも見ている角度は違うが、何か共通する話があれば面白い。ゲストと参加者の対話の時間も大事にしているので、参加した皆さんにとってもこれからまちがどうなっていけば良いか、見つめ直す機会になれば」と来場を歓迎する。
 飲み物、デザート付きで前売り7700円、当日券は8800円。オンライン参加は3300円。専用フォーム(https://www.hometownnote.com/post/276)か、ライフプラザマリオ内の事務局(電0266・28・8740)へ申し込む。
 同プロジェクトは、学生のうちから貴重な機会に触れてもらうことで、諏訪での学びを応援したいと、「諏訪のたねスカラシップ」を創設。学生(大学生以下)は要件を満たせば、奨学生として無料で聴講できる。
 「諏訪が産業、文化という相いれないと思われる価値観を共存させてきたのは、諏訪に集い、学ぶ人を分け隔てなく地元が応援してきたことにあるのではないか」と考え、学生の支援制度を創設。無料で受講できる代わりに、学びの「成果」をリポートという形で提出してもらい、それを公開する考え。
 希望者はライフプラザマリオへ、電話で申し込む。プロジェクトでは併せて支援者も募っており、個人は1万円、企業・団体は10万円から受け付ける。支援金は半分を学生の参加費、残りを講師の交通費、宿泊費などに充てるという。支援に関する問い合わせは、事務局へ。
(写真は、〝第1話〟の開催をPRするメンバー)