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新緑の塩嶺に耳澄ませ 「小鳥バス」運行スタート
2025年5月5日
岡谷、塩尻両市境の塩嶺御野立公園で早朝、野鳥を観察する「小鳥バス」の今季運行が4日、始まった。初回は諏訪地域を中心とする県内や東京都、埼玉、静岡両県の39人が参加。日本野鳥の会諏訪支部会員の案内で園内を散策し、鳥の姿を追った。
1954年に始まり、72回目。バスはJR上諏訪駅西口を出発し、諏訪市、下諏訪町、岡谷市の10停留所を経て同公園に到着した。同支部幹事で、都留文科大学(山梨県)非常勤講師の西教生さん(43)=富士見町立沢=ら会員3人が案内役を務めた。
西さんは「鳴き声がする方を向いて目視し、その後に双眼鏡をのぞいて」などと助言。参加者は教わった通り、さえずりに耳を澄ませ、姿を確認すると双眼鏡や望遠鏡をのぞいて観察を楽しんだ。この日はキビタキやシジュウカラ、メジロなど26種類が確認でき、20年近く同公園で見られなかったというコルリの声も聞こえた。
母親、弟2人と初めて参加したという市内中学生(12)は「何回か申し込んだけれど定員いっぱいで、やっと参加できた。鳥を見つけられた時のうれしさが半端じゃない。種類は分からないけれどいろいろな声がした」と話した。
催しは当初、日本野鳥の会諏訪支部が主催していたが、岡谷市に移管され、現在は市や同支部、バス運行会社などが実行委員会を組織して続ける。今季は11(日)18(日)25(日)各日を含む全4回。いずれも既に定員に達していて、キャンセル待ちという。
(写真は、西さん㊧らの案内で野鳥観察を楽しむ参加者)