NEWS

「幽霊インタビュー」下諏訪舞台に映画化 作者の水沢さん故郷のPRに意欲

2025年4月6日


 リラクゼーションサロン「いやし堂」を経営する作家、怪談師の水沢隆広(本名・小平周作)さん(50)=辰野町在住=の著書「幽霊インタビュー」が、下諏訪町を舞台に映画化されることになった。水沢さんは星が丘出身。映画は水沢さんの少年期、青年期の体験をベースにしたドラマで、下諏訪の昭和の風景を織り込みたい—として4日、町役場に宮坂徹町長を訪ね、ロケなどの協力を求めた。
 著書は23歳の時の霊体験を基に、動画共有サイト「ユーチューブ」の番組で話したことに加筆して昨年3月出版。ネット販売を中心に話題となる中、水沢さんが番組出演しているネットテレビ運営「東武アート合同会社」(千葉県)の経営者、プロデューサーの目に留まり、映画化の話が持ち上がったという。監督と脚本は映像作家で、水沢さんと共に番組制作に関わる新横山祐樹さん(47)=山梨県=が務める。
 4日は水沢さんと新横山監督が役場を訪問。水沢さんは、アルバイト明けに自宅で眠ろうとして、おじさん2人の幽霊と遭遇。2人から死後の話を聞き取る—というストーリーを説明しながら「どうせ映画化するなら出身地の下諏訪町のいろいろな所を使い、町をPRしたい」との思いを伝え、宮坂町長は「幾つかの映画の舞台になったが、町を中心にという話はそうそうなかった。できることはさせていただきたい」と歓迎した。
 映画は同社が製作。ことし9月ごろから撮影に入り、下諏訪を中心にロケを行う。来年1月劇場公開の予定で東京、長野、大阪などで単館上映する計画。製作費は5000万円。スポンサーを募るほか、クラウドファンディングで調達するとしている。
 水沢さんは「30年前が舞台の映画。下諏訪の古い街並みや昔から伝わっていることなどをピックアップして、全国にPRしていきたい」と話し、新横山さんは「幽霊インタビューというタイトルだが、ホラー映画ではなく、水沢さんの実体験を基にした人間臭いドラマにしたい」と意欲を示した。(写真は著書を宮坂町長に手渡した水沢さん=右=と新横山監督=左=)