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隊列曳行厳かに 諏訪大社下社お舟祭り

2020年8月3日

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 諏訪大社下社夏の遷座祭・お舟祭りは1日、下諏訪町内で開いた。新型コロナウイルス感染拡大防止のためことしは祭りの主役である柴舟の奉製はなく、代わりに、御頭郷の茅野市米沢・北山・湖東地区の役員ら約50人が舟の形に隊列を組んで曳行とし、厳かな雰囲気で町内を進んだ。
 一行は午後1時半過ぎに、御霊代(みたましろ)を運ぶ遷座の行列を先導に、春宮を出発。例年200人でつくる行列供奉員は約100人に減らし、大門通りから魁町、大社通りを進んで秋宮へ向かった。
 例年、柴舟に乗せる諏訪大社の祭神、翁(おきな)=じじ=、媼(おうな)=ばば=の2体の人形は、諏訪大社人形保存会が向かい合わせるようにして担ぎ、隊列の中心に加わった。午後2時過ぎに1・6㌔の行程を終え、秋宮に無事到着した。
 北山地区の御頭郷総代、朝倉祐一さん(59)は「このような形になったのは致し方ないが、氏子として奉仕を全うできたことにはうれしさや達成感がある。昔から続いている伝統的な行事。また10年後を待ちたい」と話していた。
 町のお舟祭り実行委員会では毎年、お舟祭りに合わせて町民祭りと位置付け、7月31日に「宵祭り」、1日に「神賑(にぎ)わいパレード」を開催していたが、共に中止した。
(写真は、柴舟に見立てた隊列が1・6㌔の行程を終え秋宮に到着)