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終息願い夜空に花火

2020年7月21日

終息願い夜空に花火

町民有志と煙火店3社 みのわ祭り予定日に
 苦しいときこそ、空を見上げて—。箕輪町内で18日夜、新型コロナウイルス感染症終息への願いを込めた花火が打ち上げられた。町民有志と南信の煙火店3社が、無償で取り組むプロジェクトの第1弾。2〜4号玉約50発が夜空を彩り、多くの人を楽しませた。
 「お家で花火を楽しもう!inみのわ」と銘打ち、アルプス煙火工業(飯田市)が提供した。この日は、感染症に配慮して中止になった「みのわ祭り」の予定日。同社の堀部敦常務(41)は「祭りでお世話になっているので、お礼を兼ねて」とし、「イベントが全て中止になり、子どもも大人も寂しい思いをしていると思う。少しでも楽しんでもらえたら」と力を込めた。
 当日まで告知は控え、打ち上げの2時間前に「もみじちゃんメール」や音声告知放送で知らせた。「密」を避けるため、打ち上げ場所は非公表。町民らは自宅などそれぞれの場所で空を見上げ、ひとときを楽しんだ。
 松島で見ていた小学3年生の女の子は「とてもきれい。光が強くて、遠くの人も見ることができたと思う」と話し、「家族みんなが幸せになりますように」と願いも託した。30歳代の母親も「いろいろなお祭りが中止になっていたので、夏らしい夜を過ごせた。良い思い出になって、ありがたい」と話した。
 花火玉には疫病を鎮めるとされる妖怪「アマビエ」や「COVID—19(新型コロナウイルス感染症)」のマーク、「悪疫退散」の文字を入れた。プロジェクトには伊那火工堀内煙火店(飯島町)と関島煙火製作所(飯田市)の2社も関わり、今後も数回に分けて実施する。大勢が見られるよう、場所を毎回変えて打ち上げる予定だ。
 (写真 夜空を彩った花火=三日町上棚で撮影)

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