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諏訪8蔵—愛飲家広がる交流の輪 オンラインで乾杯 地酒の魅力紹介

2020年6月16日

酒造組合オンライン
 県酒造組合諏訪支部は12日、蔵人と愛飲家を結ぶ「諏訪8蔵オンライン交流会」をウェブ会議アプリを使って開いた。新型コロナウイルスの影響で日本酒需要が落ち込み、イベントの中止で飲み手との接点もない中、諏訪の地酒を盛り上げる機会にしようと初めて企画。互いに画面越しで乾杯して楽しんだ。
 新型コロナによる痛手を受け、消費者との新たな形を模索する一環で青年部が企画、運営。諏訪9蔵のうち神渡、高天、御湖鶴、舞姫、麗人、横笛、本金、真澄の8蔵が参加し、定員100人で愛飲家とつながった。
 神渡の醸造元、豊島屋(岡谷市本町)では蔵人ら5人が待機。定刻になると青年部副部長で、同社の林慎太郎常務(48)の発声でモニターの向こうの参加者と共に杯を傾けた。
 中元用の9蔵の飲み比べセットなどの紹介に続き、蔵ごと割り当てられた時間には自社製品をPR。加えて同じように苦境が続く地元飲食店支援へ、各店から持ち帰りで用意したつまみを画面に映して「岡谷には世界一おいしい日本酒と、おつまみがあります」などとアピールした。
 映像と並行し、一般参加者が文字で話す「ライブチャット」には「工場見学をしてみたい」「神渡は寝かせるとおいしく、13年寝かせたことがあります」などの反応が次々に寄せられた。林常務は「お客さまの声に触れることは、次の酒造りの励みになる」と喜び、「普段は接点の少ない蔵人が、ネットを介してではあるがお客さまと触れ合える想定以上の収穫もあった。今後も季節ごと、こういう機会を計画していけたら」と話していた。(写真は、画面越しに自社製品をPRする蔵人ら=岡谷市の「神渡」醸造元、豊島屋で)