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ドジョウを放ち御射山社祭で健康祈願

2017年8月27日

御射山社祭
 数え年で2歳になる幼児の健やかな成長を祈願する、諏訪大社下社の御射山社祭が26、27の2日間、下諏訪町武居入りの御射山社と秋宮で行われた。幼児と家族らが訪れ祈とう。厄を託すドジョウを放ち、健康を祈願した。
 御射山社遙拝(ようはい)所の秋宮には、昼ごろから幼児を抱いた親子連れらが訪れ、厄よけ祈とう。お札や「ススキのように強く育って」の願いを込めた穂守り、腹掛けなどを受け取った。
 境内にあるドジョウの放流所では、毎年奉仕している古生会の会員が、幼児の名前を聞き「人生で最初の厄年、ドジョウに託して落として」などと声を掛け、親子が一緒にひしゃくに入ったドジョウを放流。といから川へ勢いよく泳ぐドジョウを目で追い、健やかな成長を祈願した。
 訪れた親子らは「けがすることなく、元気に育ってほしい」と、我が子の健康を願った。
 御射山社は、二百十日を前にして、台風の被害が少ないことを願い、五穀豊穣(ほうじょう)や天下太平を祈る諏訪大社の主要神事の一つ。近世になり、御射山社の鎮座地「原山」の地名から、人生最初の厄年を迎える幼児が腹を病まないようにと、健康祈願が加わった。丈夫な魚として尊ばれるドジョウに厄を託し、御射山社では神池に、遙拝所を設ける秋宮では御手洗川に放つ。
(写真は、ドジョウに厄を託し流す親子ら=下社秋宮)