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諏訪湖でヒシの除去始まる

2017年7月7日

ヒシ写真
 浮葉植物「ヒシ」が大量繁茂している諏訪湖で、5日から水草刈り取り船によるヒシの除去作業が始まった。2013年度から取り組んでいる県の事業で、5年目。初日は下諏訪町の高浜から高木にかけての沿岸域で作業した。
 水草刈り取り船は3日に諏訪市のヨットハーバーから搬入。本年度は9月上旬まで実施する予定で、510トン(湿潤重量)以上を目標に除去する。刈り取ったヒシは、いったん岡谷市にあるストックヤード(一時保管所)に運んで乾燥させた後、堆肥化して有効利用する。
 諏訪湖に関係する団体で構成する「諏訪湖環境改善行動会議」による人海戦術のヒシ除去活動も、3日から始まり、今月中に計6日間計画されている。
 ヒシは一年生の水草で、水底に根を張る浮葉植物。諏訪湖では透明度が改善されたことで大量繁茂するようになり、沈水植物の生育障害や枯死による底質環境の悪化、船の航行障害、景観の悪化などの問題が生じている。
 県水産試験場諏訪支場(下諏訪町)によると、昨年のヒシの繁茂面積は156ヘクタールで、諏訪湖全体(1330ヘクタール)に占める割合(密度)は12%。過去10年間で最小だったという。