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資源保護願い供養祭 「うなぎのまち岡谷」の会

2019年1月21日

HPうなぎ供養祭
 川魚店やうなぎ料理店などでつくる「うなぎのまち岡谷」の会は20日、うなぎ料理のアピールや資源保護を願う「うなぎ供養祭」を釜口水門近くで行った。会員ら約30人が「寒の土用丑(うし)の日」発祥の地記念碑に一礼し、ウナギ10匹余りを諏訪湖に放流。シラスウナギの不漁の影響で仕入れ値は高止まりの状態といい、今野利明会長(50)は「昨年に比べれば落ち着いたが、先は分からない。価格は高い中、地元の人に店に来てもらえるような方法を考えていきたい」と話した。
 今野会長によると、自身が天竜町3で営む店では、ここ10年で仕入れ値は倍になった。以前と同じ価格、量で料理を提供するのは難しい現状があるという。供養祭のあいさつで、今野会長はニホンウナギのワシントン条約に基づく取引の規制が昨年見送られたことに触れ、「議論はまた3年後に繰り返される。安心してウナギで商いができて、お客さんにいつでも来てもらえるようPRをしたい」と呼び掛けた。
 ウナギの放流は、会員らの子ども10人も一緒に行った。今回は会員からの差し入れを含め、約3キロをバケツに分け、数人ずつ交代で湖に放った。初めて参加したという長尾咲空さん(9)=岡谷田中小学校4年=は「見た感じがすごくぬるぬるしてた。これからも岡谷に『うなぎのまち』を続けてほしい」と話していた。
 同会は冬場に脂が乗ったウナギのおいしさを広めようと、1998年に1月最終の丑(うし)の日を「寒の土用丑(うし)の日」に制定。2001年には商標登録され、04年には記念碑を建立し、供養祭を毎年続ける。
(写真は、資源保護を願い、ウナギを諏訪湖に放流する参加者)