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昔ながらの稲わら「にょう」

2018年11月13日

わらにょう作り
 茅野市豊平下古田区の農地・水・環境保全対策協議会(長田時男会長)は11日、稲わらを積み重ね保存させる「にょう」を公立諏訪東京理科大学近くの市道交差点脇に作った。役員15人が参加し、手慣れた手つきで1時間ほどかけて、高さ3・5メートル近くのにょうを完成させた。
 昔ながらの農村風景の維持と伝統農法の継承を目的に、農水省の多面的機能支払事業を活用して12年目を迎えたにょう作り。よりたくさんの人に見てもらいたいと、昨年から通行の多い市道17号線「理科大入口」信号脇の市有地を借り受け、設置している。
 稲わら600束を3束ずつにし、はぜ掛け用の心棒にひもで縛ってくくりつける。冬場の家畜飼料などを保存するにょうだが、長田会長(65)は「昔はどの家庭でも見られたもの。観賞用だが懐かしい田園風景を復活できれば」と話す。これまでに区内の別の場所にも設置、古くなったものは取り壊してどんど焼きに活用するという。
 八ケ岳や小泉山を望む現地は、理科大や八ケ岳総合博物館が近く、区内の主要交差点で車の行き来も多い。同会では併せて沿道に水仙の球根1500個を植栽し、景観美化にも努めている。長田会長は「ことしのにょうはちょっとふっくらとした形。歩行者、信号待ちのドライバーと、道行く数多くの人に見てもらえれば」と話していた。(写真は、わらにょうを作る役員たち)