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万治の石仏に見守られ稲刈り

2018年9月29日

万治の稲刈り
 諏訪大社下社春宮近くの万治の石仏を囲む田んぼで28日、稲刈りが行われた。素朴な「野仏」の風情を伝えよう—と下諏訪観光協会が1996年から「修景」事業として稲作を続けている。
 町と観光協会職員、地域おこし協力隊や移住者など10人が参加。石仏を囲む約200平方㍍の田んぼに入り、鎌を使って一束一束丁寧に刈り取った。田んぼの中に設けたはぜ棒に2週間ほど掛け、乾燥させてから脱穀する。
 ことしは例年より1週間ほど遅く、5月23日に田植え。2011年6月からボランティアで作業を手伝っている東山田の男性(69)によると、谷底のような場所にあって日当たりが悪い同所の稲も、猛暑の影響で「知っている限りでは、一番いい出来」という。
 稲刈りの合間にもひっきりなしに観光客が訪れ、石仏の横で作業に励む職員らの姿を、「懐かしい。どうして米を作っているの」などと質問しながら、熱心に撮影していた。
 収穫した「あきたこまち」は、精米後に「万治の恵み」と書かれた小袋に入れ、まち歩きイベント「三角八丁(ばっちょう)」などで配布するという。
(写真は、石仏に見守られながら稲刈りに励む職員ら)