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諏訪の技術に興味津々 「リケジョ」が現場見学

2017年8月23日

リケジョ諏訪市内企業見学
 女性技術者や研究者の市内企業への就職を促す諏訪市の「リケジョ雇用応援事業」で、東京工業大学、東京理科大学、工学院大学の学生や院生28人がきょう23日まで、市内を訪れている。22日には、製造業3社で現場を見学するなどし、諏訪のものづくり技術に間近で触れた。
 企業の人材確保や移住促進などを目的にした、本年度の新規事業の一つ。就職先の選択肢が固まる前に、諏訪市の製造業の魅力をPRするのが狙いで、各大学から理系女子「リケジョ」を10人ずつ募集した。初日は、セイコーエプソン(大和)のものづくり歴史館を見学した後、4社から企業の概要説明を聞いた。
 22日は、共進(中洲)、ライト光機製作所(同)、ミクロ発條(小和田)を見学した。精密ばねメーカーのミクロ発條(小島拓也社長)では社員が、文具から医療機器まで幅広く展開する製品や企業理念などを説明し、「この会社で作られる『世界一』を見てほしい」と呼び掛けた。
 製造現場のでは、精密ばねの工程や、熟練工の技をオートメーション化した自社製の機械などを見て回った。機械の複数の腕がリズム良く動いてばねを巻いていく様子に、リケジョたちは身を乗り出して興味津々。極小のねじを顕微鏡で観察すると、微細加工技術の高さに驚いた様子だった。
 東工大修士課程1年の学生(23)は「精密に本当に強い地域なんだと感じた。就職先の候補は東京だけだったが、暮らしやすそうなここでの就職も考えてみたい」。大学で開発工学を学んだリケジョの先輩で、見学で学生ら4人を案内した同社の女性は「さまざまな人で会社が成り立っていることを知り、『製造業って面白いな』と思ってもらえれば」と話していた。

(写真は、ミクロ発條でリケジョの先輩の案内で工場を見て回る学生ら)