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JA果実選果場が開場

2020年8月25日

HP選果場本格稼働

JA果実選果場が開場
  リンゴや梨の出荷へ本格稼働

 JA上伊那は24日、箕輪町中原にある果実選果場の開場式を開いた。作業員はスケジュールや注意事項、新型コロナウイルス感染拡大防止対策などの説明を受け、早速リンゴや梨の選果を開始。出荷のピークに向けて、70人ほどの態勢で12月まで仕分けや箱詰めに当たる。
 同選果場では今季、リンゴや梨、桃で約2200㌧の出荷を見込む。台風や凍霜害があった昨年度より約410㌧多いが、総量としては平年並みから若干多めという。リンゴは16品種約1500㌧で、出荷先は東京や中京方面。梨は10品種約710㌧で、主に中京方面に送る。
 現在は、リンゴのわせ種「サンつがる」の出荷が中心。ことしは日照不足などのため、例年より糖度は低めという。ことしで3年目となる県オリジナルブランドの極わせ種「シナノリップ」の出荷量は、初期の30倍ほど増えている。梨の「幸水」は、長雨による劣化被害で昨年を下回る見込み。
 式で御子柴茂樹代表理事組合長は、自然災害の影響などに触れつつ「生産者の方々が1年かけて作り上げた果物。1円でも高く売れるよう、最終の仕上げをしてほしい。上伊那ブランドの確立にご協力を」と期待。作業員はマスクやフェースガードを着用し、ベルトコンベヤーで流れてくる果実を手に取り、素早く仕分けしていた。
 22日に降ったひょうにより、八乙女や大出を中心にリンゴや梨に被害が発生した。同選果場によると、果皮が破けたり打ち傷ができている。「つがる」など収穫時期を迎えた品種は果肉が柔らかいため、被害が目立つ。ブドウも実にかぶせていた袋が破け、中身がつぶれるなどしている。
 2〜3㌢大の粒が降った地域もあるといい、被害は中原や松島、上古田、下古田と広範囲。昨年もひょう害に遭っており、同選果場は「2年続くのは珍しい。具体的な対策を検討したい」としている。
 (写真=リンゴの仕分けをする作業員)