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「太鼓まつり」中止決定 感染防止第一、練習や準備不足

2020年5月19日

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 市民祭「岡谷太鼓まつり」の主催者会議は18日、市役所で開き、8月13(木)14(金)両日を予定していた第51回大会の中止を決定した。新型コロナウイルス感染拡大防止のほか、祭りの核となる岡谷太鼓保存会が公共施設の閉鎖以降、練習できず満足のいく演奏を披露できないことが理由。中止は「七月豪雨」があった2006年以来で、実行委員長の今井竜五市長は終了後の取材に「断腸の思いだが、来年は最高のパフォーマンスで最高の祭りをつくり上げたい」と語った。 太鼓まつりは1970年10月、中央町の天王森前、六道の辻で初回を実施した。81年の第12回大会以降は現在と同じ日程が定着し、その後は市民祭の枠を超えて全国から人を集めるイベントへと成長。50回の節目となった昨年は、2日間で14万3千人が訪れた。
 51回大会に向けては3月、市、岡谷商工会議所、市区長会、市観光協会でつくる主催者会議が日程を決定。この日は事務局が近隣市町村などの対応を示し、保存会の現状、新型コロナの影響で打ち合わせや、催しの案内などが満足に進んでいない状況を報告した。
 出席者からは「他県から人も来る。思い切って中止し、来年しっかりと開催するべき」(小林睦巳商議所会頭)、「祭りは安全安心にできるのが第一。このまま開催しても『密』の状況は避けられない」(丸山晴久市区長会長)など中止を支持する意見が相次いだ。
 一方で市観光協会の薩摩建会長は「来年はぜひ—というPRの形を考えて次回につなげたい」と語り、企画委員会の笠原新太郎委員長も「8月13、14日には太鼓の音が聞こえてくるようにして、来年を楽しみに頑張ろうというようなメッセージを発信できればいい」とした。
(写真は、昨年の太鼓まつりの様子)