NEWS

諏訪湖畔の新名所に 赤砂崎公園右岸広場オープン

2020年4月27日

赤砂崎公園全面供用開始
 下諏訪町の砥川河口にある赤砂崎公園右岸広場が26日、供用開始され、親子連れを中心に大勢の利用者でにぎわった。2010年度の事業開始から10年。17年度までに整備が終了した左岸を含め、施設全体が使えるようになった。諏訪湖に開かれた新たな名所として、地域住民に親しまれそうだ。
 在京の大手建設会社を出資主体とする左岸の大規模リゾート開発構想が、バブル経済崩壊後の経済情勢悪化などで頓挫したことを受け、町土地開発公社が先行取得した用地の活用法を、1999年度から民公協働のプロジェクトチームなどで検討。町ゆかりの世界的な建築家・伊東豊雄さんが示した自然の中に「5つの輪(和)」が浮かぶ基本コンセプトを具現化させるべく、右岸の県有地を取得するなど段階的に整備してきた。
 総事業費は29億4800(うち国費10億4100)万円。今後予想される大地震に備え、防災拠点としての機能を持たせたのが特徴で、左岸にはパーゴラ(つる性植物の日よけ棚)のある多目的広場、マウンド状の観覧席が囲む多目的グラウンド、草地が広がる防災ヘリポート広場など。昨年度まで事業を行っていた右岸には高さ8㍍の展望丘、雲ていや滑り台、複合遊具などがある遊び場、生き物と触れ合えるビオトープなどを設けた。
 公園近くに住む岡谷市の男性(48)は、「コロナで行くところがないから来た。広々としているし、遊具がいっぱいあっていい。風通しが良くて気持ちいい」などと話し、備え付けの用具を使って展望丘の草滑りを楽しんでいた。供用開始された午前10時ごろには、外出自粛の気晴らしに訪れた家族連れなど約50人の姿が見られた。
(写真は、展望丘で草滑りを楽しむ親子ら)