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オオタカ飛び立つ 保護され元気回復

2020年3月8日

HPオオタカ放鳥
 茅野市で負傷して保護されたオオタカが7日、岡谷市の塩嶺御野立公園展望台から飛び立った。保護当時は脳振とうを起こしていたとみられるが、県野生傷病鳥獣救護ボランティアの林正敏さん(76)=川岸東=の献身的な世話もあって回復。快晴の大空に向かって元気に羽ばたいた。
 オオタカは2月27日、茅野市小東の工場付近でカラスに追われ、工場の窓ガラスにぶつかった。様子を見ていた近くの会社員が、落下したオオタカを茅野署に届け出。同署から連絡を受けた諏訪地域振興局が、林さんに届けた。
 直後は目は開いていても動けない状態。骨折があると自然界での生活は難しいとされるが、林さんの診察では骨折や脳内出血はなく、多少の脳障害と右目尻と口の中の出血のみが認められたという。
 3日間は自力で食べることができず、林さんが自宅などで鹿肉を与えた。4日目以降は、多い日で約200㌘の鹿肉を自力で食べるようになり、出血も収まって回復が見られたことから放鳥。10日ぶりに大きく羽を広げ、近くの松林に入った。
 林さんは「保護した時はオオタカらしい威厳がなかったが、無事に回復して飛んでほっとした」とほほ笑んだ。電話で放鳥を終えたことを聞いた緒方さんは「元気になって良かった」と話した。
(写真は、林さんの手を離れて飛び立つオオタカ)