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炎の輪に願い託し 辰野町唐木沢「やにまわし」

2020年2月3日

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 辰野町唐木沢の伝統行事「やにまわし」が1日、唐木沢グラウンドであった。小学生から高校生までの子ども、保護者や役員ら15人が参加。天神様の行事の一つとされ、松やにを燃やした缶を振り回すことで学業成就や無病息災を願う。子どもたちは勢いよく缶を回し、闇夜に幾つもの炎の輪を描いた。
 町公民館唐木沢分館と唐木沢青少年育成会が共催。やにまわしは、天神様に参詣する際にともすたいまつに由来するという。天神様の行事として、代々伝わる版木を使ったお札も刷り、各戸に配った。
 日没を迎えると参加者が缶を回し始め、あちこちで迫力あるオレンジ色の輪が軌跡を描いた。子どもたちは「距離を取るのが難しく、回しにくい」「8の字のように回すのは、交互に振り回すから難しい」と苦戦もあったが、見事な大輪を披露。大勢のカメラマンも訪れ、熱心にシャッターを切る姿があった。
 見守った松澤清孝分館長と唐澤啓一会長は「子どもたちや区民の方々が一年間、健康に過ごしてほしい」と話した。(写真は、幾つものオレンジ色の輪が闇夜を照らし、幻想的な光景をつくりだした)