NEWS

3団体が伝統芸能を熱演  古田人形芝居が定期公演

2019年12月9日

HP 古田人形定期公演
 箕輪町上古田に江戸時代から伝わる県選択無形民俗文化財「古田人形芝居」の定期公演が7日、町文化センターで開かれた。古田人形芝居保存会と箕輪中学校、箕輪西小学校の3団体が出演し、詰め掛けた200人ほどの町民らが伝統芸能に酔いしれた。
 町教育委員会が毎年開き、舞台清めの舞の意味がある保存会の「三番叟」で開演。保存会員の指導を受ける西小古田人形クラブは、親と生き別れた娘が巡礼姿で母親を訪ねて回る「傾城阿波の鳴門—順礼歌の段—」を現代語で、箕輪中古田人形部は恋人を慕う娘が盲目の旅芸人となって流浪する「生写朝顔話—宿屋の段—」を披露した。
 箕輪中は例年、ふきはら祭で発表するが、本年度は定期公演が最初で最後の舞台。1〜3年生15人の部員が、休日を返上して励んだ成果を熱演。部長の春日一成さん(14)は「緊張したが、精いっぱいできた」と満足げだった。
 保存会は、八百屋の娘と寺小姓の恋物語「伊達娘恋緋鹿子—火見櫓の段」を上演。ワークショップで、3人で一体を動かす人形の操り方なども紹介した。唐澤千洋会長(75)=上古田=は「来年度は『絵本太功記』など大作に挑戦したい」と話した。
 開会行事では、保存会に三味線などを寄贈した有賀隆良さん(大出)と唐澤光利さん(上古田)に感謝状が贈られた。
 (写真は、舞台清めの意味がある「三番叟」を披露する保存会)