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秋の八島 夏の花ちらほらと

2019年9月7日

八島湿原の秋190906
 下諏訪町の八島湿原が、季節の変わり目を迎えている。一帯には穂を付けたススキが群生し、標高1600㍍の高層湿原は本格的な秋に入ろうとしている。6日は秋晴れが広がり、白い穂が青空に映え、レジャー客の目を楽しませた。
 湿原を囲うように遊歩道の木道が整備され、県内外から大勢が訪れる観光地。ことしは春先の雪で地温が下がったのが影響し、全体的に草花の見頃がずれ込んでおり、例年この時期は秋の植物がメインだが、湿原では夏に多く咲くというヤナギランやノアザミも見ることができる。
 この日の昼前は駐車場がほぼ満車になり、多くの人が散策を楽しんだ。一眼レフを持参して植物や虫を収める人の姿も多く、群馬県前橋市から仲間と訪れた高橋徹さん(67)は「八島には前にも来たが、秋は初めて。晴れたのもあってすがすがしい。いい思い出になる」と話していた。
 秋の見どころの一つ、八島湿原の草紅葉は始まったばかりで、湿原植物の葉などがうっすらと茶褐色になっている程度。朝、夕の気温は15度前後といい、気温が更に下がる今月中、下旬から見頃を迎えそう。
 八島ビジターセンターあざみ館は「夏の花が今も咲いているだけでなく、ススキやサラシナショウマなど秋の植物もきれい。見頃が重なっているのが、ことしの特徴」と話し、移り変わりの景色をアピールしている。
 同センターでは湿原や周辺の案内をする。開館時間は午前9時半〜午後4時半。問い合わせは同センター(電52・7000)へ。
(写真は、高原の風に吹かれて揺れる八島湿原のススキ)