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諏訪湖の風物詩「四つ手網」設置

2019年7月10日

四つ手網190627
 下諏訪町諏訪湖博物館・赤彦記念館はことしも、同館向かいの湖畔に漁具「四つ手網」を設置した。伝統的な漁業を伝えようと、諏訪湖漁業協同組合の協力で設置。11月まで設け、湖畔の懐かしい風景を演出する。
 四つ手網を用いた漁業は、棒の先に張り広げた4㍍四方の網を湖に沈め、寄ってきた魚を捕獲する仕組み。同館によると、戦後から昭和の終わりにかけて盛んに行われ、中でも諏訪市境から高浜までに多く見られた。湖畔の風物詩として親しまれていた。
 同館では、かつての風景を楽しんでほしいと2015年に復元。毎年子ども向けに体験会も企画するなど、伝統の継承に取り組んでいる。四つ手網に続く桟橋は立ち入り禁止で、「詳しいことは来館してもらえれば説明する」としている。
 ことしの体験会は、夏休みに合わせて8月初旬に計画。四つ手網による捕獲や投網のほかに、県水産試験場諏訪支場でのエビの放流体験も計画している。同館は「失われつつある技術や景観をつないでいければ。多くの人に関心を持ってほしい」と話している。
(写真は、諏訪湖博物館向かいに設置された四つ手網)