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宿場街道資料館で和風庭園が完成

2019年6月21日

歴史のこみち完成190620
 下諏訪町立町の宿場街道資料館中庭の造園工事が完了し、和風庭園が完成した。諏訪大社下社秋宮と、しもすわ今昔館おいでやを結ぶ「歴史のこみち」の動線を整備する町の取り組みで、町の自然や歴史を取り込んだ。7月中にセレモニーを開き、地域住民らと完成を祝う。今後は地元住民を交え、地域活性化、観光の両面から活用方法を探っていく計画だ。
 秋宮境内の千尋池を水源とした水路を設けかつて大社通りに敷き詰められていた「ピンコロ石」で石畳を作り、水路に黒曜石を置くなど、地元の石材を用いて中山道の雰囲気をイメージ。来館者がゆっくりと過ごせるような景観に仕上がった。
 整備は諏訪地域の17業者でつくる日本造園組合連合会諏訪分会が受託し、5月中旬から約1カ月間行った。来週からは庭にある土蔵内部の整備に取り掛かり、クリーニングや電気の取り付けを行う。
 町は、完成に合わせて動線や中庭の紹介を盛り込んだパンフレットの製作も検討しており、「資料館、中庭、土蔵を一体にして和をイメージしたイベントが展開できれば。地元が元気になり、観光客を迎える場所として活用を考えていきたい」としている。
 20日、現地で竣工(しゅんこう)検査があり、青木悟町長が同分会から説明を受けた。青木町長は「町にはまだまだたくさんの文化、歴史がある。庭の完成でまた生かしていける形ができた。宿場町の風情をより一層醸し出す良い場所になれば」と期待した。
 事業は昨年度に続き2年目。昨年度は土蔵外壁のクリーニングや庭の板塀の改修、秋宮側入り口に歴史のこみちの案内看板を設置した。本年度の事業費は約514万円。県の補助金を活用する。
(写真は、青木町長らが完成した資料館中庭の作業工程などの説明を受けた)