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さえずりに耳そばだてる 「塩嶺小鳥バス」スタート

2019年5月7日

190505小鳥バス③

 岡谷市の塩嶺御野立公園で早朝に鳥影を追う「塩嶺小鳥バス」の運行が5日、始まった。初日は市内外の約80人が芽吹きの始まった爽やかな森の中、小鳥の森コーディネーターの林正敏さんの案内でさえずりに耳を澄ませた。
 市が塩嶺の活用を模索する中、日本野鳥の会諏訪支部長の故・小平万栄さんが自然を楽しみ、大切にしようと発案して1954年にスタート。79年から市が事業を引継ぎ、バス会社の協力で現在まで続ける。
 JR上諏訪駅を起点に、各所から乗り込んだ参加者はバスに揺られて園内へ。林さんの解説に耳を傾け、鳥の姿が見えると目を凝らしたり、双眼鏡をのぞき込んだりしながらすがすがしい森の中で観察を楽しんだ。
 約2時間でコゲラ、アカゲラ、シジュウカラ、ヒヨドリなど約20種類を観測した。須坂市から親子3人で参加した男性(52)は「天気も良くたくさんの鳥を見られた。いろいろな鳴き声を聞けて良かった」と話していた。
 小鳥バスは、6月30日まで毎週日曜日に運行。料金は上諏訪乗車で大人1200円、下諏訪と岡谷乗車は千円(小学生は各半額、小学生未満は無料)。利用者にはオリジナルピンバッジをプレゼントする。
 野鳥の解説が鮮明に聞こえるワイヤレスシーバーや、双眼鏡は貸し出す。問い合わせは市商業観光課(電23・4811)へ。(写真は、林さん㊥の案内で野鳥を観察する参加者)