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老朽化で今夏解体へ 旧湖南小学校の後山分校

2018年5月7日

旧湖南小写真
 諏訪市は本年度、同市後山にある旧湖南小学校後山分校の建物を解体する。8月にも解体工事に着手する予定で、市は「老朽化が著しく維持が困難で、防火防犯上の課題から解体する」としている。
 市財政課によると、同分校は1968年3月に廃校。築年数は不明だが、昭和初期の建築とみられる。広さは延べ約800平方メートルで、木造2階建ての校舎や体育館などが残る。廃校後の69年に後山区に譲渡され、一時的に同区の公民館として活用されたが、2014年に市に返還された。
 昭和の木造建築としての雰囲気を持つ建物は、映画やCMのロケ地に使われたこともあった。だが、無断で肝試しに使われたり、窓ガラスやドアが壊されて不法侵入されたりするケースがあり、防犯上の理由で解体することにした。市は本年度一般会計当初予算に解体費2220万円を計上している。
 同課によると、建物内には分校当時の教材が残されていて、戦前から戦後にかけて使われていた教科書やオルガン、機織り機などがある。5〜7月まで市生涯学習課の文化財担当に調べてもらい、活用や保存を検討する。
(写真は8月にも解体工事が始まる予定の旧湖南小学校後山分校)