NEWS

清陵中生の夢まとう SUWAロケット3号機外装公開

2018年3月13日

180311ロケット3号機本体デザイン

 諏訪6市町村と信州大学によるSUWA小型ロケットプロジェクトは11日、完成した3号機「SRP003」を岡谷市のララオカヤ3階・信大サテライトキャンパスで公開した。外装デザインは諏訪清陵高校付属中学校の生徒が描いたイラスト全80点をコラージュで貼り付けた。18日(日)に秋田県能代市の海岸で打ち上げる。
 第3期プロジェクトは、諏訪地域に住む人たちの気持ちも乗せて打ち上げたい—と「みんなのロケット」をコンセプトに設定。昨年6月の座談会で交流した同校2年生にイラスト製作を依頼し、80人が1人1点描いた図案を11月に受け取った。
 同プロジェクト広報担当者(31)が外装をデザイン。生徒全員の作品をロケットに使いたいと工夫した。コラージュの手法で切り貼りし、ピンクや薄紫、黄を背景色にした計4枚に集約。イラストをスキャナーで読み込んでシールにし、ロケットのボディーに貼り付けた。
 ▽みんなのロケット▽諏訪の好きなところ▽夢—のテーマで生徒たちが描いた図案は、諏訪湖や白鳥、花火、ロケットのほか、夢に向かっていく自分の姿などが描かれている。広報担当者は「全てのイラストの良さを生かしたデザインで華やかな外装ができた。みんなの夢を乗せて飛ばすのが楽しみ」と笑顔を見せた。
 披露されたロケットはエンジンが組み込まれた「フライトモデル」で長さ205センチ、直径10.2センチ、重さ12キロ弱。ボディーは炭素繊維強化プラスチック(CFRP)で軽く剛性が高い。11日に下諏訪町の燃焼実験場(旧第8保育園)で発射台に取り付け、本番に備えた予行演習が行われた。プロジェクト統括マネジャーで信大工学部の中山昇准教授(47)は「本番が待ち遠しい。目標とする高さ3千メートルは超えられると思う」と話していた。
 打ち上げの様子はパブリックビューイング(PV)でライブ中継する。テクノプラザおかやの大研修室のスクリーンに映し出す。午前8時半開場で無料。打ち上げ時間は同9時を予定し、強風など気象条件によっては同10時すぎから正午の間になる。18日に実施できなかった場合は予備日の19日(月)に同様の時刻に打ち上げ。PVでは中山准教授が現地リポートするか、メンバーが打ち上げの様子を解説する。
 デザイン公開に同席した清陵中2年の学年主任は「生徒たちはまだ実物は見ていないが、打ち上げを楽しみにしている。PVを見に来る生徒もいるのでは」と話した。
 PVの問い合わせはテクノプラザおかや内の市工業振興課(電21・7000)へ。
 
(写真)清陵中2年生のイラストを外装にちりばめたロケット