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「諏訪の顔」建設へ始動 駅東口商業棟予定地で地鎮祭

2017年12月2日

JR上諏訪駅前地鎮祭

 JR上諏訪駅東口の再開発を手掛ける民間会社「諏訪駅前開発」は1日、商業棟の建設予定地で地鎮祭を開いた。4日(月)に着工し、完成は2019年2月を予定。駅周辺のにぎわい回復の鍵を握る事業が、約5年の歳月を経てついに動きだす。

 地鎮祭には、諏訪駅前開発や諏訪市、地元の関係者ら約50人が参列。同社の井口恒雄社長はあいさつで「『いつまで塀が建っているんだ』『一体何ができるんだ』という声を頂いてきたが、ようやく着工する。市でも市民の意見を吸い上げてもらっているので、期待に応えられる建物ができるだろう」と述べた。
 市にとっても懸案だった東口の再開発事業。金子ゆかり市長は取材に「近隣の皆さんの理解と協力、多くの人の努力で、大きな節目を迎えられた」と喜び、「市の顔となる施設が、予定通り無事に完成することを願う」と話した。
 商業棟は旧まるみつ百貨店の跡地に建設し、鉄骨3階建てで延べ床面積は約1万1千平方メートル。守谷商会(長野市)の松本支店と、スワテック建設などの地元業者による共同企業体が施工する。
 1階は食品スーパーの「ツルヤ」の出店が決まっている。2階には飲食店や雑貨屋、医療機関など11店舗のテナントが入る見通し。井口社長によると、医療機関は歯科医院と薬局が1軒ずつ入ることが決まっていて、更に2軒のクリニックの入居を考えているという。
 3階は市が設置する公共スペースと、放送大学のフロアとなる。公共スペースについては、市民ワークショップ(WS)がことし5月から活用方法を検討。この日夜の最終回では、延べ7回のWSでまとめたアイデアを、金子市長に提案した。
 WSのメンバーで本町2丁目上諏訪駅前通り商業会の宮坂友子会長は「諏訪駅前開発と市が連携した開発を願ってきたが、現実になって一安心。建物ができて終わりではなく、この先も皆で協力してまちづくりを進める切っ掛けにしたい」と話した。

(写真は、地鎮祭で「鍬(くわ)入れの儀」を行う井口社長㊧ら)