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諏訪山岳会創立50周年「八ケ岳50ルート」をHPで紹介

2017年9月7日

170905諏訪山岳会50年へ

 ことし創立50周年の節目を迎える諏訪山岳会(堀内俊彦会長)は、主な活動エリアとしている八ケ岳の「50ルート」をまとめた。一般登山道とロープなどが必要なバリエーション、50周年を機に開拓した新規ルートを紹介。10日(日)に諏訪市で行う記念式典に合わせて、同会ホームページで公表する。
 同会は1967(昭和42)年に設立。諏訪市を拠点に活動し、現在諏訪地域を中心に、県内外の30〜80歳代の社会人25人が所属する。八ケ岳を主に、北、南、中央アルプスや、国内外の山で縦走や岩登りなど幅広く活動。諏訪地区山岳遭難防止対策協会の隊員としても救助活動に出動するほか、年1回の諏訪市民登山も計画し、安全な登山技術普及に努めている。
 八ケ岳50ルートは、時代とともに登山形態や装備などが変わる中、八ケ岳の現在の登山スタイルなどを将来に残し、発信していこうと計画。これまで30ルートを山行記録としてブログに紹介してきたが、50周年に合わせてこの1年で更に20ルートを登り、八ケ岳の北から南まで、長野と山梨県側からのルートをほぼ網羅した。
 新規ルートは、立科町の蓼科山付近にある東トキンの岩場に昨年何度も通い整備・開拓した、マルチピッチ3ルート。このほかにも岩稜、雪稜、沢、アイスクライミング、山スキーなど有名な既存バリエーションルートを紹介。同会が開拓に関わった「広河原沢奥壁正面壁」、ゆかりある「小同心右岩峰」なども掲載した。
 同会では「普通の人が行かないようなマイナールートもある。参考になると思うので、いろいろな人に見てもらいたい」と話している。

記念事業で節目祝う

 50周年記念事業では記念誌も作成。式典当日は同会が練習拠点としてきた諏訪市にある「両角岩」で記念撮影を行うほか、席上で同会発展に功績を残した会員に感謝状を贈り、半世紀の歩みを紹介するスライド上映などして節目を祝う。
 堀内会長(56)=茅野市泉野=は「昔は海外の山を目指して発展してきた会。近年は登山形態と志向も変化し、団体より個人山行が好まれるようになってきたが、我々は技術や安全登山を伝えていく役割がある。何十年先も存続する会であってほしい」と話していた。
(写真は「八ケ岳50ルート」の一つ、東トキンの岩場を登る会員=諏訪山岳会提供)