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綱置場に上社主役8本勢ぞろい

2016年3月26日

160325御柱運搬*

 昨年秋に辰野町の横川国有林で伐採、同町の「かやぶきの館」に仮置きされていた諏訪大社上社御柱祭の8本の御用材が25日、搬出された。諏訪大社大総代会によると「高速道路と富士見町内を御用材が通過するのは初めて」という。山出しの曳き出し地点となる原村の「綱置場(つなおきば)」には、夕方までに祭りの「主役」が勢ぞろい。きょう26日から木作りが行われる。
 搬出は、トレーラーに2本ずつ積み込み、中央自動車道伊北インターチェンジ(IC)—諏訪南ICを利用して行った。午前便(2台)で本宮一と本宮四、前宮一と前宮四、午後便(2台)で本宮二と前宮二、本宮三と前宮三の各4本を輸送した。
 午前便は予定より早く午前7時半すぎ、諏訪南ICを通過。地元の富士見・金沢の氏子たちが木やりとラッパで迎えた。綱置場に向かう道中も、大勢の氏子がおんべを振ったり、幕を掲げたりして歓迎した。
 綱置場には前宮四、本宮四、前宮一、本宮一の順に搬入された。
 本宮一は豊田・四賀地区の氏子約300人が出迎えた。重さ約10トン、全長約18メートルの御用材はクレーンでつり上げられ、ゆっくりと安置され、氏子たちは「よいさ、よいさ」と大合唱。駆け寄って「大きな柱だ」などと歓声を上げた。
 豊田四賀御頭郷総代会の宮下信市会長は「やっとここまでこられた。豊田・四賀地区にとっては96年ぶりの本宮一。立派な曳行をして、心の中に本宮一を曳いた喜びを刻んでほしい」と、秒読みに入った本番へ思いを新たにしていた。
(写真は綱置場に搬入された本宮一)