NEWS

原田泰治さんとさだまさしさん 「二人の友情展」開幕

2019年8月9日

原田さだ友情展190808 のコピー
 原田泰治美術館(諏訪市渋崎)は7日から、「原田泰治 さだまさし 二人の友情展」を始めた。約40年来の親交がある画家とシンガー・ソングライターの2人が作り出した3冊の詩画集の原画49点を、さださんの歌詞と共に展示し、詩情あふれる世界が会場を包み込んでいる。
 詩画集は1996年に発刊された「こすもすの詩」「やまざくらの詩」と2013年に誕生した「れんげそうの詩」。「れんげそうの詩」の原画展は発刊された年に同館で開いたことはあるが、3冊分をまとめた展示は初めてになる。
 原画は1982年から2005年までに制作された。さださんの詩から絵を探したものが多いが、ハワイのマウイ島の「ジャカランダの丘」をはじめ、新潟県長岡市(旧山古志村)の「山古志の春」などは2人で現地に赴いている。「山古志の春」には「春待峠」、「コスモス」(福井県三方上中部=旧若狭町)には「淡紅の秋桜が秋の日の…」で知られる「秋桜」の詩が添えられた。
 原田さんは「共感できるのは、小さなものに目を配る感性が似ているためかな」と2人の間柄を話している。
 「原田泰治のデザインの世界」も併設して、企業などのロゴマークやパッケージ約100点の作品を並べ、画家との両輪であるグラフィックデザイナーとしての仕事を知る機会にもなっている。
 グラフィックデザイナーとして生み出した作品を紹介するのは初の試み。おなじみの企業ロゴマークをはじめ、水陸両用バスや別所線の電車のラッピング、50年前に作った木製カレンダーなど、さまざまな作品が並ぶ。会場を訪れた人からは「これも原田さんのデザインだったんだ」との声も聞かれ、親しみを持ちながら1点ずつ鑑賞している。
 両展は来年1月13日(月=祝日)まで。10月13日(日)には原田さんのトークイベントも計画している。問い合わせは同館(電54・1881)へ。
(写真は、友情で結ばれた作品を来館者に案内する原田さん)