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諏訪日赤で使用のアイデア品  全国で準グランプリ

2019年6月27日

190626日赤準グランプリ獲得 のコピー

 NPO諏訪圏ものづくり推進機構と精密金属加工メーカーのラドビック(諏訪工場・中洲下金子、本社・東京都)、諏訪赤十字病院が連携して開発したチューブなどをまとめる器具「まとまるヒトデ君」が、医療現場の目線で作られた工夫品を審査する第12回「みんなのアイデアde賞」で、準グランプリを獲得した。ベッドの手すりをまたぐ点滴用のチューブや医療機器の配線の整理に活用されており、処置の効率化に一役買っている。菊池唯男社長は「諏訪の技術力があってこそ開発できた。これからもアイデア品を作りたい」と話している。
 「—ヒトデ君」は軟鉄製で、中心から曲げることができる「足」が5本伸びている。2本の「足」をベッドの手すりに巻き付けて固定し、別の2本でチューブなどをまとめる。残る1本は、先端に穴があり、引っ掛けてつるすことができる。二つの大きさがあり、大きいサイズは4本の長さが8・5㌢で穴がある1本が10㌢、小さい方は4本が4・25㌢で1本が6㌢。
 同院には現在、大小5個ずつあり、IUC(集中治療室)で使用されている。これまではビニールひもやテープでまとめていたが、「—ヒトデ君」を用いることで簡単に整理できるようになったという。患者を動かす際に、チューブが手すりに引っ掛かって抜けるケースも少なくなった。
 NPO諏訪圏ものづくり推進機構が主催する「医療・ヘルスケア機器推進研究会」内の、同院の課題克服に向けた器具の開発に取り組む「諏訪赤十字病院分科会」で、アイデアが出た。同賞には、昨年まで2年連続でグランプリを獲得していた。
 同賞は「国際モダンホスピタルショウ」(日本病院会、日本経営協会主催)で実施している。ことしは7月17日(水)から3日間、都内で開催され、19日(金)に授賞式も行われる。
 
 
(写真は諏訪赤十字病院で使用されている「まとまるヒトデ君」)